Nordea Bank(ノルデア銀行)、SAFe導入でデジタルエクスペリエンスを変革

Nordea Bank(ノルデア銀行)は1820年創業の歴史を持つ金融サービス企業です。リテールバンキング、投資銀行業務、資産運用業務、法人向け銀行業務を提供しています。1990年代後半には、1999年に初のネットバンクやWAP対応のモバイルソリューションを導入するなど、デジタル分野のリーダー的存在でした。しかし、Nordea Bankの規模とデジタル体験が拡大するにつれて、システムは細分化されていきました。その結果、Nordea Bankは10以上のネットバンクで顧客サービスを提供するようになり、市場から遅れをとるようになっていました。

世界が急速な変化を続ける中、Nordea Bankは自らも変革し、適応する必要があると判断しました。2014年には、新たなデジタル体験を推進するため、銀行内に「銀行の中の銀行」として「デジタルバンキング組織(Digital Banking Organisation)」を設立しました。そこからNordea Bankは、より迅速に対応できる組織になるための変革の道を歩み始めました。そして従来のプロジェクト管理手法に代わり、SAFe®(Scaled Agile Framework®)手法を導入しました。

概要:

  • 200年の歴史を持つ北欧を代表する銀行
  • デンマーク、ノルウェー、フィンランド、スウェーデンで事業を展開。ニューヨーク、ロンドン、上海に法人向けの国際支店を設置
  • 顧客数 1,000万人
  • 従業員数 29,000人
  • 欧州のリテールバンクの中で、デジタル分野における最高評価を獲得
  • 月間ログイン数 1億2,000万回以上

主な成果:

  • 2014年、Nordea BankはSAFeを導入し、IT部門とビジネス部門が一体となって「One Digital」と呼ばれる組織のもとで活動を開始しました。エンジニアリング、品質保証(QA)、デザイン、カスタマーエクスペリエンス、アジャイル実行、プロダクトマネジメントといったすべての領域が連携し、より優れたカスタマーエクスペリエンスの実現を目指しました。
  • 現在までに、5,500人以上の従業員がSAFeのトレーニングを受講しており、2022年だけでも773人の従業員(全体の約3%)がScaled Agile, Inc.のトレーニングプログラムに参加しました。
  • Nordea Bankでは100以上のアジャイルチームおよびアジャイルリリーストレイン(ART)が、マーケティングからビジネス、ITチームに至るまで、部門横断的に連携しながら共通の目標に向かって活動しています。
  • Nordea Bankは、分断されていた46のデジタルプラットフォームを統合し、北欧全域の各国および主要な市場セグメントに対応した、最先端のウェブおよびモバイル向け統合プラットフォームを構築することに成功しました。。
  • 現在、同行のアプリは月間1億2,000万回以上のログインがあり、欧州で最も評価の高いアプリの一つとなっています。
  • さらに、同行はAIを活用してサステナビリティと支出情報を統合し、支出カテゴリをCO2排出量に換算する機能をアプリに実装しました。これにより、顧客は旅行や食事などの面で、より持続可能な選択を行えるようになっています。

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